黒歴史ノート 名前のある人達
平凡な男子高校生。だった。魔法使い達の世界への闖入者その1。
凸。お調子者。案外賢い。
若干中二病を引きずっているがごく普通の一般人レベルである。
平凡な日常に変化を求めていたら、変化してしまったのは自分の方だった。
もう平凡な日々には戻れない。
全ては失ってから気付く。
ありふれた、小さな幸せ。
等としんみりする事も無く、平然と魔法と接して過ごしている。
割と早い段階で「魔法の世界は自分達の世界とは違う」事を理解し、
そして子供ながら魔法研究者としての地位を確立した。
・入月 梨柚(リヅ)
喋れない女子高校生。だった。魔法使い達の世界への闖入者その2。
ツインテ。超美少女。ツインテの美少女と言われて思い浮かべたらコイツ。
ただし全く喋れない。そして控えめの性格。そのせいで酷く鈍臭い。もう救いようが無いレベル。
彼女にとって喋れない世界は普通の世界であった。
それと同じくらい、言葉の代わりに「意志を繰り出す」事はごく普通の事だった。
そしてそれは、一種の魔法だった。
震えない喉で歌を唄ってみたら、聞こえた人が居た。
相手の名前を浮かべてみたら、視線だけじゃなくて、ちゃんと言葉で伝わった。
この奇跡は、私が?君が?それとも世界が?
何だって良かった。通じると解れば、あとはその精度を上げて行くだけだった。
成り行きと言いつつトールの助手に収まっている。
従来の魔法とは異なる、伝達・伝染、発展して拡大・侵蝕・同調といった能力を獲得している。
魔法の世界のおかげで喋れる様になった。透き通る美声。
が、口語によるコミュニケーション能力を放棄していたせいで以前より人見知りが激しくなり、
初対面の鈍臭い印象は、やはり救いようが無いレベル。